遺言について
縁起でもない話ですが
あなたが死んだ後、残された家族はどうなっているか想像できますか?
もちろん、残されたご家族は嘆き悲しんでいらっしゃるでしょう。
しかし、それだけではないかもしれません。
あなたのこれまでに築いてきた財産をめぐって、
相続をめぐる争続が発生しているかもしれません。
私共は、遺産の多少を問わず、遺言を残されることをおすすめします。
弁護士さんにお願いするのは大げさだけど、きちんとしておきたい
と思われる方、是非ご相談下さい。
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遺言のすすめ
遺言でできること
遺言の種類
遺言作成時の注意
その遺言、ちょっと待った!
遺言書の検認と執行
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遺言のすすめ
あなたが死ぬと、死亡した瞬間から(含、失踪宣告・認定死亡)相続がスタートし、
あなたの一身に専属する権利義務(認知をするなど)以外の全ての権利義務は相続人に受け継がれます。
相続には、民法に法定原則が存在します。
しかしその相続の法定原則は、あなたの意思によって修正できます。あなたが今まで築いてきた財産の行方について最終の意思を表示すれば、それが尊重されるのは当然です。
(一般的に、遺言は主として相続の法律で定められた原則を被相続人の意思で修正する手段として使われますが、遺産の処理以外のことについても遺言をすることは可能です。例えば、「兄弟仲良く暮らしなさい」などです。)
遺産をめぐる争いは、遺言を残した人が既に死亡しているために起ります。つまり、被相続人が残した意思が記されたものやその内容が本物かどうかをめぐって争いが起こるわけです。(法定原則にのっとって行った場合でも起ります。)これがいわゆる『遺産争続(?)』です。
このような争続が起こらないように、方式に従った遺言を残せば、その内容の実現を法的に保障しますいうのが遺言制度です。
遺言とは、「死後に残すあなたの最後のメッセージ」なのです。
「遺言」は、今まで日本ではあまりポピュラーではありませんでしたが、最近は某テレビ局の「北の国から」でも「遺言」という題目が付けられたりで、徐々に一般に定着しつつあるのではないでしょうか。
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遺言でできること
遺言の種類
| 普通方式 |
特別方式 |
| 1. 自筆証書遺言(968条) |
4. 危急時遺言(976条・979条) |
| 2. 公正証書遺言(969条) |
5. 隔絶地遺言(977条・978条) |
| 3. 秘密証書遺言(970条) |
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普通方式
- 自筆証書遺言(968条)
最も簡単に作成できる遺言書です。遺言者が、その全文、日付および氏名を自書して、押印すればOKです。
長所は、簡単に作成でき、遺言書の存在を秘密にできる点です。
短所は、紛失・偽造・変造の危険性を伴うことです。また、何を言っているのかわからない場合に、効力がなくなる場合も考えられます。
自書でなくてはならないので、パソコン等で作成したものは不可です。
押印は、自書と同じように、遺言者と遺言書が同一の人物によってされたものであるかどうかを確認するためのものなので、使用する印鑑は何でもかまいません。一般的には、自署名の下に押印します。
日付を忘れると無効になります。日付が確定できるように書いてください。
- 公正証書遺言(969条)
公証人に書いてもらうため、変造等の危険がありません。
遺言者が自分で遺言書を書く必要がないので、遺言者が重病人である場合等は便利ですが、内容が証人・公証人に知られてしまうことと、手続が面倒な点が欠点です。手続きは以下の通りです。
1)証人2人以上の立会いのもとで
2)遺言者が遺言の趣旨を公証人に話す
3)公証人が遺言者の話を筆記し、これを遺言者および証人に読み
聞かせまたは閲覧させる
4)遺言者と証人が筆記が正しいことを承認、各自これに署名押印
する
5)公証人により、その証書が以上の方式に従って作られたもので
あることを付記し、署名押印する。
- 秘密証書遺言(970条)
公証人や証人の前に封印した遺言書を提出し、遺言の存在は明らかに
しながら、内容を秘密にして遺言書を保管します。
手続きは以下の通りです。
1)遺言者が遺言書に署名押印する
2)遺言者がそれを封じ、遺言書に用いたにと同じ印章で封印する
3)遺言者が公証人1人および証人2人以上の前に封書を提出し、
自分の遺言書であること、自分の氏名、住所を話す。
4)公証人がその遺言書を提出した日付、遺言者の話したことを
封紙に記載、遺言者および証人とともに署名押印する
特別方式
- 危急時遺言(976条・979条)
疾病その他の事由によて死亡の危急に迫った者が遺言しようとするときに用いられます。証人3人以上の立会いで、その1人に遺言の趣旨を話して行います。
話を受けたものは、これを筆記し、遺言者および他の証人に読み聞かせ、または、閲覧させ、各証人がその筆記の正確なことを承認し、これに署名押印します。
遺言者が口がきけない人の場合は通訳人の通訳によって、遺言者または他の証人が耳が聞こえない人の場合には、通訳人の通訳によって「読み聞かせ」に代えます。
遺言は、遺言の日から20日以内に証人の1人または、利害関係人から請求して家庭裁判所の確認を得るという手続を経なければ効力を失います。検認が必要です。
- 隔絶地遺言(977条・978条)
伝染病等によって隔離された人の遺言や船舶中にいる人の遺言です。
伝染病等の場合は、立会人として警察官1人と証人1人以上の立会いで遺言を作ります。
船舶中にいる場合は、立会人として船長または事務員1人と証人2人以上の立会いをもって、遺言書を作ります。
遺言書は自筆である必要はありませんが、遺言者、筆者(代書した人がいる場合)、立会人、証人が遺言書に署名・押印しなければなりません。
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遺言作成時の注意
- 遺言中の加除や訂正
遺言者がその場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名、かつその変更の場所に印を押さなければ、加除や訂正は認められません。(公正証書遺言以外)
- 遺言ができる人
満15歳以上であれば完全に有効な遺言ができます。よって、遺言者が15歳未満の場合には、その遺言は無効になります。
遺言に行為能力の有無は関係ありませんが、意思能力は必要になります。従って成年被後見人は意思能力がありませんので、遺言ができません。
しかし、成年被後見人でも、事理を弁識する能力を一時的に回復したときには、医師2人以上の立会いのもとで、特別な方式に従って遺言できます。
遺言は代理によってすることはできません。
- 共同遺言は禁止
2人以上の人が同一の証書で遺言を残すことはできません。
(注:同一の証書で書かれていても、切り離せば2通の遺言書になる場合にはOKです)
- 証人になれない人
未成年者、推定相続人、受遺者、公証人の関係者など一定の人は証人になれません。
- 遺言の効力はいつ発生するのか
効力の発生は、遺言者の死亡の時です。
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その遺言、ちょっと待った!
- 遺言の撤回は可能?
いったん遺言を作成して有効に成立した場合でも、効力発生(遺言者の死亡)までの間に遺言者の意思が変わることもあります。そんな時は、遺言者は遺言の全部または一部をいつでも自由に撤回できます。(ただし、遺言の方式に従うことが必要)
たとえ「この遺言は絶対に撤回しません。」と遺言書に書かれていてもそれは無意味です。
撤回となる場合は、以下のような場合です。
1.前の遺言に抵触する遺言をした場合
→抵触する部分について前の遺言を撤回したものとなる
2.遺言に抵触する生前処分(贈与等)やその他の法律行為をした場合
3.遺言者が故意に遺言書を破棄した場合
→破棄した部分を撤回したものとなる
4.遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄した場合
*原則として、いったん撤回された遺言は復活しませんが、下記の例外もあります。
- 遺言の無効について(遺言者死亡後)
<無効原因がある場合>
→方式違背、遺言能力の欠如、共同遺言、被後見人による後見人またはその
近親者に対する遺言(除外:後見人が直系血族、配偶者、兄弟姉妹)
公序良俗違反、錯誤
<遺言の取消の場合>
→例えば詐欺によって遺言書が作成され、その後、遺言者が意識不明に
なった場合は、その法定代理人が取消権を行使できることになります。
(遺言者本人が意識があれば、本人によって撤回できます。)
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遺言書の検認と執行
- 遺言書の検認
公正証書遺言以外の場合に、その遺言書を後日になって捨てられたり、変造されたり隠匿されたりすることを防ぐための証拠保全手続です。公正証書遺言の場合には、変造や偽造の恐れはありませんので、検認の必要はありません。
どのような用紙何枚に、どのような筆記用具でどのようなことが書かれていて、日付、署名、印はどうなっているかなどを記録し、検認調書に記載します。(通常は遺言書のコピーを添付します。)
この検認を怠ると、5万円以下の過料に処せられます。
- 遺言の執行
遺言の執行は相続人によって行われることも多々ありますが、遺言執行者を選任することも可能です。
しかし、遺言執行者を選ばなくてはならない場合があります。それは、子どもの認知、相続人の廃除および取消の場合です。
遺言執行者の選任は、遺言でもできますし、利害関係人の請求によって家庭裁判所が選任することもあります。
遺言執行者に選任された場合は、断ることもできます。承諾した場合は、直ちにその任務を行わなければなりません。
未成年者と破産者は遺言執行者にはなれません。
- 遺言執行者の仕事
遺言執行者は、相続財産の管理等、遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を持ちます。
・遅滞なく相続財産の目録を調整して、相続人に交付する
・復任権はない
・遺言執行者が複数人いる場合には、遺言に別段定めがなければ、
保存行為は単独でもでき、その他の任務は過半数で決めて執行する
・遺言執行者の報酬は、遺言で定めていればその額になり、
なければ家庭裁判所が決める
・遺言執行の費用は相続財産から支払われるが、
遺留分まで侵害するものではない
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