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成年後見について

将来自分が痴呆になった時のことを考えた事がありますか。
交通事故に遭って動けない状態になるかもしれません。
その時、あなたの身のまわりの世話や財産の管理は誰がするのでしょう。

この世に「絶対」という言葉はありません。
いざという時のために、後見制度の活用をお薦めします。


こんな場合に

成年後見制度の概要

法定後見制度

任意後見制度

任意後見制度の手続

任意後見契約でできること・できないこと



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こんな場合に

 後見人制度とは、判断能力の不十分な方々を保護・支援する制度で、財産管理を中心に身の回りの法律行為を代理人が判断し行います。また福祉サービス(介護保険制度)を受ける場合には、被介護者本人による契約が必要ですが、判断能力がない場合には代理人により契約をすることができます。 
 また、現在判断能力がある方も、将来にそなえて任意に後見人を選任しておくことができるようになりました。 
  • 介護保険制度を利用したいが、本人に痴呆の症状がある。
  • 親の痴呆の症状が悪化しつつあるようだ。
  • 痴呆の家族の財産を売却して入院費にあてたい。
  • 心身に障害を持つ子どもの将来が心配。
  • 老後が不安である。自分のことは自分で決めたい。
  • アルツハイマーと診断されてしまった。今のうちに病気が重くなった時のことを決めておきたい。
  • 老夫婦のみの生活で、どちらかが先に逝った時に残される相手が心配。
  • 離れて暮らす親が心配。
  

成年後見制度の概要

 後見制度は、本人に判断能力がない場合に適用される『法定後見制度』と、将来に備えて判断能力のあるうちに行う『任意後見制度』に大別されます。

 『法定後見制度』では、判断能力により支援体制が「後見・保佐・補助」の3段階となっています。これにより、本人の意思を尊重しつつ、多様なニーズに対応できるようになりました。
 『任意後見制度』では、契約の形として「将来型・契約移行型・即効型」の3種類があります。詳しくは、法定後見制度および任意後見制度を参照下さい。

  

法定後見制度

 民法では、法定後見の対象となる本人の判断能力の基準が3段階に分けられています。

名称 後見 保佐 補助
民法条文 精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状況に在る者(7条 精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分なる者 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分なる者
解説 ・心神喪失の状態
自分の行動結果について合理的な判断ができない、意思能力がない、7歳未満の判断能力
・心神耗弱の状態
判断能力が著しく不十分で、自分の財産を管理・処分するには、常に誰かの援助が必要な程度の人
判断能力が不十分で、自分の財産を管理・処分することができるかもしれないが、不安も残るので、本人の利益のためには誰かに代わってやってもらったほうがいい人

 開始の審判や手続などは以下の通りです。

    後見開始の審判 保佐開始の審判 補助開始の審判
要件 対象者 精神上の障害によって判断能力が不十分な人 精神上の障害によって判断能力が著しく不十分な人 痴呆・知的障害・精神障害等によって判断能力を欠く人
開始の手続 申立権者 本人、配偶者、4親等内の親族、検察官等、任意後見受任者、任意後見人、任意後見監督人(注:福祉関係の行政機関については別法に規定)
本人の同意 不要 不要 必要
機関の名称 本人 成年被後見人 被保佐人 被補助人
保護者 成年後見人 保佐人 補助人
監督人 成年後見監督人 保佐監督人 補助監督人
同意権・取消権 対象 日常生活に関する行為以外のもの 民法12条1項各号所定の行為につき 申立の範囲内で家庭裁判所が定める
手続 後見開始の審判 保佐開始の審判 補助開始の審判&同意権付与の審判&本人の同意
取消権者 本人・成年後見人 本人・保佐人 本人・補助人
代理権 代理権 財産に関するすべて 申立の範囲内で家裁が定める 申立の範囲内で家裁が定める
手続 後見開始の審判 保佐開始の審判&代理権付与の審判&本人の同意 補助開始の審判&代理権付与の審判&本人の同意
本人の同意 不要 必要 必要
責務 身上配慮義務 本人の心身の状態、生活の状況に配慮する 本人の心身の状態、生活の状況に配慮する 本人の心身の状態、生活の状況に配慮する

 成年後見に関する申し立ては、原則的には本人の住所地の家庭裁判所に対して申し立てをします。
  

任意後見制度

 法定後見制度は、既に判断能力が不十分になってしまった人のために、法律の規定に基づいて後見人を付けるというものでしたが、任意後見制度は、まだまだ判断能力のあるうちに、自分の意思で、自分の希望する人に、自分の希望する後見事務を委託しておき、その必要が出てきた時に、任意後見人として後見事務をしてもらう制度です。

 簡単に言えば、契約による成年後見制度です。自分の判断能力が衰えた時に、どんな生活が送りたいのか、どんな療養を行いたいか、財産はどんな風に管理してほしいかを自分の信頼できる人(複数人でも法人でもOK)にお願いできるのです。  任意後見契約は、公正証書で作成することとされています。

  将来型 契約移行型 即効型
内容 現在、十分な判断能力を持つ本人が、将来自分の判断能力が低下した時に、任意後見人による保護を受けようとする契約。 現在、十分な判断能力を持つ本人が、契約を締結する時から、本人の相談役や財産管理等の事務を委託し、それと共に、任意後見契約を結び、将来自分の判断能力が低下した時に、任意後見人による保護を受けようとする契約。 既に判断能力は不十分な状態になっているが、契約を締結する能力がある場合に、利用される。
注意点 任意後見監督人が裁判所によって選任される前は、効力がないので、その間の対応に注意。 通常の任意代理の委任契約と任意後見契約を結ぶ。 契約締結後、直ちに家庭裁判所に任意後見監督人の選任を求める。

  

任意後見制度の手続

  1. 任意後見契約書の作成
  2.  自分が希望する人と任意後見契約を公正証書で作成します。このとき、契約を結んだ、いわゆる依頼を受ける任意後見人は、複数でも法人でもかまいません。


  3. 後見登記の嘱託
  4.  任意後見契約が結ばれると、公証人は「任意後見契約」が締結されたということの登記を嘱託することによって法務局に登記されることになります。


    <その後、判断能力がなくなってきたら…>


  5. 任意後見監督人選任の申立
  6.  本人や4親等内の親族、任意後見受任者などから、任意後見監督人選任の申立を行います。


  7. 任意後見監督人の選任
  8.  家庭裁判所は、任意後見監督人選任の申立を受けると、本人の状況や後見人になっている人が適格な人かなどを調査して、任意後見監督人を選任します。
     この場合、もし家庭裁判所が任意後見人が適切な人ではないと判断をしたら、任意後見監督人を選任しません。この場合は、法定後見を選択することになるでしょう。

    任意後見監督人の仕事

    1. 任意後見人の事務を監督する
    2. その事務について家庭裁判所に定期的に報告する
    3. 任意後見人と本人との利益相反行為について本人を代表する


  9. 後見登記の嘱託
  10.  任意後見監督人が家庭裁判所で選任されたときには、家庭裁判所がその旨の登記を嘱託します。

  

任意後見契約でできること・できないこと

できること できないこと
 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分な状態においての、自分の生活、療養看護、財産の管理に関する事務の全部や一部

            ↓

契約移行型にすれば、判断能力が十分なうちから日常の生活相談や、療養看護、財産管理等もできます。

葬儀の挙行等、死後の事務にも対応できます。
基本的に他人に頼むことができないことは、後見契約もできません。例えば

  • 死なせてほしい
  • 手術の同意
  • 無益な延命策の拒否、尊厳死
  • (本人の希望として医師に伝えるのはよし)

  • 施設等への入所の身元保証
  • (対応可能な部分もある)

  • 食事の支度、洗濯、介護そのものは、基本的には任意後見契約の枠外
  • (家族等が任意後見人になればOK)




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ご相談に際して、相談者のプライバシーは厳守いたします。





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